オンズグループブログ

十人十色の状況を抱えるストリートチルドレン(ブルンジ)

皆さん、こんにちは。
オンズはブルンジ共和国にいる元子ども兵が自立し、
社会復帰できるようにオンズ自立支援センターを設立しました。

以前のブログでご紹介した通り、4月より開始した「子どもの保護と自立支援プロジェクト」では、
ストリートチルドレンとその保護者、子どもを持つ最脆弱層世帯を対象に、自立支援を行いました。

6月末より対象者の保護や訓練を行う施設の建設が始まり、支援対象者の選定も開始しました。
他のプロジェクトでも、支援対象者の選定は、基本的には地域や人をよく知っている自治体
(特に郡や村のリーダー)と行いますが、このプロジェクトでは、ストリートチルドレンを担当する、
連帯・人権・ジェンダー省管轄下の家族とコミュニティ開発センター(CDFC)の担当官と行います。

ただ、担当官も多くの業務を抱える中、ストリートチルドレンの明確なリストが作られておらず、
日に日に状況が変わったり、定住していない人もいるため、思った以上に確認に多くの時間を有しま
した。加えて、新しい活動地のため、そこでの当会の認知度もまだ高くなく、ストリートチルドレン
によっては、自治体に捕まえられることを恐れ、当会に対して警戒心を抱いている人もいるため、プ
ロジェクトの目的を、慎重に伝える必要があり、支援対象者の選定は、従来よりも多くの時間を有し
ました。


↑ヒアリングのために集まったストリートチルドレンや保護者

ちょうど学校の夏休みが始まったからか、7月時点では従来より多く約150名のストリートチルドレン
や脆弱な子どもがいるとされ、選定のためのヒアリングを行った当日も、オフィスには想定より多く
のストリートチルドレンが集まりました…!

一人ひとりに丁寧な支援を行うため、心苦しいものの一度に全員を支援することは出来ず、中でも特
に厳しい状況に置かれている人などに対して、置かれている状況やニーズを知るため、抱えている課
題や収入源、本人の希望(就学するか、職業訓練を希望するか)を個別にヒアリングしました。

40名に行ったヒアリングによると、ストリートチルドレンになった理由は、貧困もあれば、家族との
関係の悪化(父親が再婚した継母に拒絶されるなど)もありますし、日中は荷物運搬などの日雇い労
働を探して寝泊まりは家族がいる家でしている方もいれば、路上で寝泊まりをしている人もいたりと、
十人十色の状況です。

加えて、ストリートチルドレンが就学する場合、学費の支援と共に、養育費を支払う親もしくは保護
者へ職業訓練を実施する想定ですが、中には、両親も保護者もいない対象者もおり、より困難な状況
に置かれている人もいることが分かりました。

改めて、個々の状況に応じて、丁寧に支援内容を考えることが重要だと感じました。

 
↑ヒアリングの様子

これから、対象者にどのような技術訓練や生活のための支援を行うのか、対象者との議論を重ねて、
決定していきます。